こんにちは、toracoです。
保護猫だった幸虎の母ちゃんになってから、1年が経ちました。
猫と暮らすのは、ほぼ初めてだった私。
猫は犬のように単純な動物ではないことを痛感し、この1年間、独学で猫について学んできました。
1年前に比べると、猫博士に一歩近づけている気がする今日この頃です。
一歩?
あ、えっと…半歩くらいかな?
さて、以前こんな記事を書きました。
そろそろ春の足音も近づいてきましたね。
そこで実際に幸虎の去勢手術を体験したtoracoが、猫の不妊手術について深掘りしてみたいと思います。
猫の不妊手術 費用は?助成金は?
猫の不妊手術の費用は、オス猫の去勢手術で15,000円〜25,000円。
メス猫の避妊手術では2万円〜35,000円が相場です。
(動物病院により異なる)
この金額には手術前検査の費用も含まれることが多いのですが、検査の結果、追加検査または治療が必要と獣医師が判断した場合は別途料金がかかります。
住んでいる地域によっては助成金を受け取れることもあります。
まずはお住いの地域で猫の不妊手術に対する助成金制度があるか、いくら受け取れるのかなど調べてみましょう。
もっともっと全国に広まりますように🙏 https://t.co/l3i9uXYyxY
— toraco (@pomeco_tomlove) February 22, 2021
助成金が受け取れる地域は、あまり多くはないんだにゃぁ
もっと全国的に助成金制度が広まってくれるといいね
また日本動物愛護協会では、飼い主のいない猫への不妊手術助成金事業が行われています。
オスの去勢手術に5,000円が、メスの避妊手術には10,000円が助成されます。
(手術費用が助成金を下回る場合は、実費のみの助成)
野良猫の保護活動をされている方は、使わない手はないですね。
猫の不妊手術までの流れと準備
猫の不妊手術を受けるまでの流れについてのお話です。
また準備についてもご説明します
猫の不妊手術までの流れ
猫の不妊手術当日までの流れは、次のようになります。
猫の不妊術は、動物病院へ行ったからってすぐに受けられるものではありません。
時期によっては2ヶ月〜3ヶ月待ちになる場合もありますので、待っている間に発情が始まってしまうと大変!
発情中の猫特有の問題行動に悩まされる日々の始まりです。
特にメス猫の場合は、発情中の手術を避ける動物病院もあります。
メス猫の発情中は、通常よりも出血が多くなりやすく危険なためです。
必ずしも「発情期に手術はできない」ということではありませんが、せっかく予約しても獣医師の判断で手術できない場合もありうるのです。
ですので、去勢・避妊をしていない猫を迎えたら、できるだけ早く不妊手術を検討しましょう。
猫の不妊手術の前には、術前検査を行うのが一般的です。
術前検査では問診・視診・触診・聴診に加え血液検査も行われ、その結果により麻酔可能か手術に耐えられるかなどを判断します。
猫エイズや猫白血病の検査も一緒にできますので、獣医師に相談してみましょう。
手術の前夜からは、絶食となります。
去勢手術は全身麻酔で行うため、胃に食べたものが残っていると麻酔の影響で吐いてしまう場合があります。
吐いたものが肺や気管に入って窒息など危険な状態になってしまうことを防ぐため、手術前は胃の中を空っぽにしておく必要があるのです。
にゃにが辛かったかって?
そりゃぁ、絶食が一番苦しかったにゃ
ゆったん食いしん坊だからね
母ちゃんも心を鬼にして頑張ったけど、見てるの辛かったよー
通常、手術当日の朝に入院となります。
オスの去勢手術は20分〜25分ほどで済み、特に問題がなければ術後3〜4時間後には退院できます。
メス猫の避妊手術は1時間〜2時間ほどかかります。
開腹手術となるため術後は一泊入院し、問題なければ翌日退院となります。
猫の不妊手術前にしておくべき準備
ちなみに、猫ちゃんのワクチン接種はお済みですか?
不妊手術前には、必ずワクチン接種を済ませておきましょう。
手術前にワクチン接種する理由は、次の通り。
この記事を読んでくださっている方の中には、初めて猫ちゃんの不妊手術に臨もうとしている方が多いように思い、ワクチンについても触れてます。
私が幸虎の去勢手術を考え始めたときは、もう発情が始まってたから手術のことしか頭にありませんでした。
その頃はまだかかりつけの病院も決まってなかったので、近所の動物病院に手当たり次第電話をかけたのですが、予約いっぱいでなかなか決まらず…。
やっとすぐ手術できる病院を見つけたのに「ワクチン未接種だと手術できないんですよ」と言われガッカリしました。
なので不妊手術の前に、まずはワクチン接種ですよ。
ワクチン接種後、病気への抵抗力がつくまでには約1週間〜2週間ほどの期間が必要となりますので、手術前に余裕を持ってワクチン接種を済ませておきましょう。
猫の不妊手術後のケア5つ
不妊手術を終えて退院してきた猫ちゃんには、次のことに気をつけてあげましょう。
- とにかくゆっくりさせる
- 食事や水は少しずつ与える
- 傷口に注意
- 他の猫とは、しばらく接触させない
- 肥満に気をつける
猫の不妊手術と一言に言っても、きっと猫にとってはかなりの恐怖体験なはずです。
術後の猫は心身ともに疲れているため退院して家に戻ると部屋の隅っこなどに隠れて出てこなくなることもありますが、猫が落ち着くまではそっと見守ってあげましょう。
オス猫の去勢後、食餌をすぐにでもあげたくなる気持ちはわかります。
だって前日の夜から絶食してたんですものね。
それでも術後はいつも通りの量を与えるのではなく、食餌も水も少しずつ与えるようにしましょう。
メス猫の場合も同じです。
手術後に病院内で少し食事を与えられているはずですが、退院してきてからも様子を見ながら少しずつ与えるようにしてくださいね。
傷口はあまり過剰に舐めないよう、注意が必要です。
オス猫の去勢手術は、傷口は小さく済むので縫合しないのが一般的です。
傷は1週間ほどで塞がりますが、舐めすぎると傷の治りが遅くなったり化膿する場合もあるため、必須ではありませんがエリザベスカラーがあるといいでしょう。
メス猫の避妊手術は開腹・縫合するため、オス猫以上に傷口を舐め過ぎないよう注意して見ていることが大切です。
エリザベスカラーか術後服が必須となります。
多頭飼育している場合、手術から帰った猫が他の猫に攻撃されることがあります。
これは不妊手術したことにより猫のホルモンバランスが代わり、体臭など猫同士にしかわからないような変化に反応しているためです。
手術後、猫たちの関係性に悪い変化が見られるときは、手術してきた猫を他の猫たちと接触させず徐々に慣らしていくようにしましょう。
肥満にも気をつけなくてはいけません。
猫は不妊手術により、ホルモンバランスが変化して太りやすい体質になります。
そのため手術前と同じ食餌を同じ量与えていると、肥満になる可能性も!!
肥満になると糖尿病などの恐れもあるので、フードを切り替えたり積極的に運動させるなど、体調管理には十分注意してくださいね。
猫の不妊手術後 いろいろな心配事
無事に不妊手術が済んでも、術後は色々と心配なことも出てきますね。
よくある心配事をまとめてみます。
猫は不妊手術後でも発情期はくる?
はい、くることもあります。
考えられる原因として、次のようなことがあります。
一度発情期を経験した猫の場合、オス猫メス猫共にその記憶が残り、不妊手術をしても発情する場合があります。
この場合はもう、条件反射みたいになってしまったのかもしれませんね。
通常の発情期対策と同様にフェリウェイなどのフェロモン製剤を使用したり、精神安定が期待できるジルケーンなどのサプリを飲ませるなどで発情を緩和できることもあります。
「フェリウェイ」「ジルケーン」については、こちらの記事で詳しくお話ししてるよ
あわせて読んでみてにゃ
メス猫の細胞の取り残しが原因の場合は、再手術にて取り残した細胞を摘出することで発情を止めることが可能です。
ですが再手術は猫の体に負担をかけるため、発情抑制剤や精神安定剤の投与する場合もあります。
いずれの場合もあまりにも発情が酷いようなら、動物病院に相談してみましょう。
猫の不妊手術後 痛みはあるの?
猫の不妊手術後の痛みは、ほぼありません。
確かにほんの数年前までは猫の痛み止めがなかったことから、特にメスの避妊手術後は「食餌もとれないほど痛がり見ていられない」ということもあったようです。
ですが今は猫用の痛み止めが存在しており、猫が痛みを感じる前から使うことで猫に極力痛みを感じさせないようにしているのです。
ということから、不妊手術後の痛みの心配は不要というわけです。
メス猫の避妊手術後 お腹のしこり
メス猫の避妊手術後に、傷の部分に固いしこりができることがありますが基本的には心配ありません。
参考になりそうな動画を見つけたので、貼っておきます。
人間でも何かの手術後しばらくすると、縫合部分が腫れてくることありますよね?
これは正常な生体反応ですので、時間が経過すれば腫れも引いてきます。
動画の猫ちゃんのように「腫れ」というより「しこり」のようになってしまっていると過剰反応を起こしている可能性もありますが、この場合でも時間が経過すればなくなります。
もし猫が腫れている部分を痛がっていたり、3週間以上経過しても全く腫れが引かないなどの場合は、動物病院で診てもらいましょう。
まとめ
猫の不妊手術費用の相場は、オス猫で15,000円〜25,000円。
メス猫の避妊手術では2万円〜35,000円。
病院により違いはあるにせよ、ビックリするほど高額ではないことがわかりました。
あなたのお住いの地域に猫の不妊手術に対する助成金制度があれば、さらにお安くできますね。
手術後のことも心配ですが、まずは獣医師を信頼してお任せすることです。
もちろんわからないことは事前にしっかりと質問し、納得してからお願いしましょうね。
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